ホーム » 連発式ゴム鉄砲 モデル:M1911 製作裏話 その1
レーザー加工機を使ってアクリル板や木材からアクセサリーのチャームやコースターなどを作り始めました。息子の卒園記念には、幼稚園の先生方に名前入りのコースターを制作して贈呈することもありました。このような経験を通じて、m*m Cotoneのハンドメイド作品とは別に、オリジナルの木工作品を作りたいという思いが芽生えました。
とはいえ、試作に必要な素材費も侮れないため、作品が完成した際には販売を目指すことを決め、何を作るか頭を悩ませていました。
そんな時、「息子と輪ゴム鉄砲で射的遊びがしたいなぁ・・・」と思いついたのが連発式輪ゴム鉄砲制作のきっかけです。
手作りの輪ゴム鉄砲といえば割り箸を組み合わせたものがポピュラーですよね。
基本的なものなら、割り箸5本と輪ゴム10本くらいあれば、接着剤も使わずに手軽に作れます。
私も子供の頃に、全長を伸ばしたり、本体を頑丈にしたりと、さまざまな改造を加えたものを作って遊んでいました。
遠くまで飛ばすためには輪ゴムの張りを長くしなければならず、長くするには輪ゴムの張力に負けない強度を本体にもたせる必要があり、ホールドフックも輪ゴムの張力に負けないテンションで引っ張らなければなりません。
これって、遊びながら「考え、実行し、結果を出す」という「モノ作り」の教材として優秀な手作りおもちゃだと思いませんか?
しかも、「遠くまで飛ばす」、「命中精度を上げる」、「連発式にする」など、目標をわかりやすく設定できるのも魅力です。
そう、子供と遊びながら、知育教材としてゴム鉄砲を作るなら「割り箸鉄砲」。
そう、それは解っているし、そうすべきだとも思っています。
でもさぁ、
輪ゴム鉄砲を製作する上で、最も重要なのは発射システムの構造を知ること。
制作する上での要件は
ご存知、割り箸ゴム鉄砲の発射方式がこれ。
トリガーの調整や輪ゴムの掛け方で連発式にもなるスグレモノですが、いかんせん「リアルな外観」のゴム鉄砲には不向きです。
固定されたホールドグルーブとホールドフックにかけた輪ゴムを、傾斜した板が下からせり上がってホールドフックから輪ゴムをリリースする方式。
なかなかメカニカルな上、他の方式より多弾数化が可能ですが、1発目と最終発目では輪ゴムの張りが変わるのが欠点。
装弾数分のホールドフックを備えた回転翼が、トリガーのストッパーによって1発づつ輪ゴムをリリースする方式。
実銃のトリガーとハンマーの構造に近く、トリガープルも「カチッ」とした切れ味を再現できそう。
ということで、発射機構は回転翼式を採用しました。
レーザー加工用の図面はAdobeのIllustratorで作成します。
まずは外観のモデルとなる実銃を選択しなければなりません
1908年にドイツで初めて製造され、第一次世界大戦や第二次世界大戦中に広く使用さた有名なオートマチックピストルです。
特にその優美なフォルムと凝ったメカニズムは芸術品の域に達しています。
また、専用弾薬として開発された9mmルガー弾は、現在では9mmパラベラム弾として世界中で広く採用されています。
第二次世界大戦中に日本軍で広く使用された自動拳銃で、製造年が1914年(大正14年)であることから「14年式」と呼ばれています。
そのデザインや実用性の高さでも評価され、コレクターズアイテムとして現在も多くの人々に愛されています。
天才銃器設計者ジョン・ブローニング(ブラウニング)により開発され、1911年にアメリカ陸軍によって採用。以後、1985年までの74年間、アメリカ陸軍の正式拳銃として活躍し、その後もその耐久性・信頼性・弾の威力を買われ、さまざまなバリエーションや後継モデル、カスタマイズモデルが生まれました。
現在でも競技用や自衛用として人気の高い名銃です。
ドイツのワルサー社(Walther)が製造した半自動拳銃で、特にコンパクトな設計が特徴です。1930年代に登場し、その信頼性と耐久性を高く評価され、軍や民間用としても広く普及しました。
「PP」とは「Polizei Pistole」(警察用ピストル)を意味し、PPを私服警察官用にさらに小型化したものが「Polizei Pistole Kurz」PPKです。
ルガーP08や南部14年式は大好きなフォルムなんですが、初めてのゴム鉄砲製作でチャレンジするには、実銃のデザイン性の高さによりハードルが上がってしまいます。
大型で無骨なデザインのガバメントの方が連射機構の組み込みも容易そうなので、まずはM1911A1ガバメントをモデルに採用します。